【バカの壁】(養老孟司)

▼どんな本?
2003年に発行された本です。タイトルのインパクトさからも当時かなり話題になりました。
一見、随筆ですが、養老さんが話された内容を出版社の方がまとめて文章化したもの
とのことです。
関係ない話ですが、作者の養老孟司さん、私のイメージでは「教育者」や「作家さん」
でしたが、元々医師だったらしいですね。
▼読み所は?
「バカの壁」という中々刺激的な、ややもすると攻撃的とも言えるタイトルです。
これだけだと、頭のいい人から見た「頭の悪い奴は~」のような内容に
捉えられがちですが、この本で言う「バカ」とは、ザックリ簡単に言うと
「思考停止」に陥っている人の事を言っています。
そして「壁」は、その「思考停止」によって発生する症状とでも言えばいいでしょうか。
一つの例として、当本の中では出産の動画を見た医学部の男子学生と女子学生の
感想のディテールがまるで違った(当然、当事者でもある女性の方がディテールが
高い感想だった)とのこと。つまり、
「自分が知りたくない情報については自主的に情報を遮断してしまっている」
と言うことで、これが「壁」(のひとつ)である。としている。
うーん・・・身に覚えがありすぎて悲しくなりますねぇ(笑)
「聞いたことがある」「知ってる知ってる」「解っている(つもり)」「浅い理解」で
済ますことこそが、まさに「バカの壁」と言うことです。
耳が痛いですねぇ。
特に私は、その情報が自分の利にならないと判断してしまうと(たまに自分事でも)
勝手に「俺フィルタ」が発動しちゃうんですよね(笑)。
まあ私の例なんてカワイイ(?)もので、日本どころか世界規模でも
この事象は当てはまり、特に顕著なのは、この本でも取り上げられていますが
「宗教」でしょう。
特に厄介なのは、キリスト教だったりイスラム教だったりの一神教で、
「自分とこの神様以外は全部敵」の考えは、「バカの壁」以外の何物でも無いと。
著者の養老さんは、本書の中でしきりにこの一神教、つまり一元論化を疑問視されています。
(自分も宗教に関しては言いたいことはあるのですが、
あまり擦らないようにします。怖いのでw)
▼最後に
この本を読んで、物事を一方向だけで捉える(決めつける)ことの怖さについて
改めて知ることが出来ました。
自分のこれからの考え方を見直す良い機会にもなります。
・・・でもねー、正直な話、だからと言って直ぐに切替えられるか?というと
多方面から考えたり、視座を一段上げて見る(見渡す)って本当に難しいんですよね。
なので簡単な方、楽な方(低い視座&知ってる知識だけ)でその場をその場を
取り繕ってしまいがちになるんですよねー。
とは言いつつ、まだ自分にとって救いなのは、自分は若い頃から人一倍失敗を繰り返して
遠回りをし続けてきた事でしょうか。
負け惜しみを言うわけではありませんが、遠回りも決して悪いことだらけではなく
遠回りしていると、強制的に対象物を別の角度から見直せる、見渡すことが
出来る事があります。(もちろん出来ないこともあるw)
もしかすると今「自分は出来ていないな」と客観視出来るのも、この経験から
来ているのかもしれません。
まあ、ドM過ぎて他人にはお勧め出来ない生き方ですがw


コメント